7月9日(晴れ)     *repo*  arai

東北病・再発【2日目】 パラダイスのあとに… …



昨日は、仙台に帰るSakai さんと別れたあと、東北道を一路八幡平まで移動し、 クボタロッジ に到着したのは8時半頃でした。
一年ぶりのクボタロッジ、夜遅くの到着にもかかわらず、オーナーご夫妻は懐かしい笑顔で出迎えてくれました。

このペンションの魅力は、なんといってもご夫妻の温かさに包まれたアットホームな居心地の良さ、 そして心身ともに癒してくれる温泉と、美味しくて、つい食べ過ぎてしまう本格的な欧風料理です!

さすがに往復4時間の林道歩きは身体に響いていたのでしょう。この夜、すっかり満たされた我々は、 ベッドに横たわった途端に……ZZZ

目覚めれば、今日も快晴です!

二日目の川は、ロッジに程近い、八幡平の渓流です。
そして今回は、オーナーのクボタさんが、我々に同行してくれます。なんとも心強いパートナーです!

入渓するや、すぐに無垢な岩魚たちが出迎えてくれます。

3人で交互に釣り上がりますが、なかなか前に進めません。

 

ここ八幡平の渓流は、昨日の川とは趣の異なる、男性的な渓相です。
岩魚は、ポイントごとに、しかも、教科書どおりの付き場所から出てきてくれます。

 

このポイントだけで、なんと4連続キャッチした Hiyamaさん。
「今日は4匹交代ですね!?」 そんな冗談も飛び出します。



釣り上がるにつれ、サイズがアップしていきます。 東北特有の、大きな白い斑紋を身にまとった、グラマラスな岩魚。 永く閉ざされた過酷な季節を生き抜き、今、豊かな生命の夏を謳歌しているかのようです。



深い森の緑と真っ青な空とのコントラストが、東北の夏の訪れを告げています。



先行していたクボタさんに追いつくと、岩陰にうずくまって、今までになくじっくりと魚の撮影をしています。
見れば、なんと「尺岩魚」です!



岸際の浅い、ゆるやかな反転流に、のんびりと泳ぐ魚影が見えていたそうです。 しかも、一度目は、フッキングが浅く、痛恨(?)の合わせ損ね。
なのに、おおらかですね、なんと二度目に、しっかりと食ってきたとは!

会心の笑顔のクボタさん、今シーズン「何尺目」ですか?



そしてランチタイム。

ロッジで作っていただいた美味しいおにぎりと、そして今日もやっぱり、川水で冷やした「これ」です!



釣り上がるにつれ、大岩が増え、落差が大きくなってきます。 両岸の木々が迫り、熊の気配(?)も濃厚です。
魚は相変わらず釣れ続けるのですが、釣り人の欲望ってのは、キリがないですねえ。 そう、サイズが欲しくなってくるのです。いえ、一本でいいから、「尺岩魚」が…。



その頃からでしょうか?

Hiyamaさんも私も、やたらに「反転流」ばかりを狙うのです。
しかも、何度もしつこく…(汗)

やった! これは間違いない!?

大岩の陰の反転流、一発で食ってきた相手は、場所が場所だけに、期待が高まります。 ロッドを通して伝わる手ごたえも、いつもより重いような… …?。
うーん、残念。

尺には届きませんでしたが、逞しい魚体に、しばし見惚れます。



結局、その後も、期待の尺は出ませんでしたが、心ゆくまで釣りを楽しむことができました。
お疲れ様、さあ、帰りましょう!

(おっと、「お疲れ様」を言うのはまだ早かったようです。)

なぜなら……、そんな我々を待っていたのは、伝説の600段でした。



……汗、汗、汗



振り返れば、深く豊かな森の彼方に、岩手山が。

そいえば、一年前は、この疲れきった体のまま、夜の東北道を600q走りましたっけ。
けれど、今日の我々は、あともう一泊、クボタロッジに宿泊です。

うーん、幸せ!

ということで、クボタさんお勧めのポイントで、イブをやることに!

で、我々は、熊よけの笛をピーピー吹き鳴らしながら、そのポイントへと向かいます。 二人とも、口にこそ出しませんが、ひそかに「尺岩魚」の期待で胸がいっぱいです。

二手に分かれてライズを待ちます。

その時は、この、二手に分かれたのが、「明暗」を分けることになるとも知らずに……。



で、……こちらが「明」。
フラッシュ撮影でピンボケですが、ジャスト30p、最後に待望の「尺岩魚」です!

そうして、宿に戻った我々は、心地良く疲れた体を温泉でほぐし、美味しい料理とお酒に満たされて、 オーナーを交えての楽しいフライ談義に、時を忘れて夜を過ごすのでした。

最終日につづく



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