7月8日(晴れ)     *repo*  arai

東北病・再発 【1日目】



夜明けの東北道、降りたのは前回と同じICです。
まずは、6月の遠征のとき初日に入った「懐かしの渓」を再び訪れます。 あれからひと月、森深きこの渓は、すっかり夏の装いに包まれていました。

今回のパートナーは、Hiyamaさん、そしてロフト仙台支部のSakaiさんです。

この川を、再び訪れたのには、訳があります。前回、思うような釣りができなかったのが、 どうにも気になっていたのです。この川のポテンシャルを思えば、あんなはずでは……。

そこで今回は、この川を熟知している Sakaiさんの案内で、どこまでもひたすら「歩いてみよう!」ということに……。



いやー、つらかった! 噴き出す汗や足の筋肉痛よりもなによりも、つらいのは、林道から絶えず見下ろせる「おいしそうな」 流れを横目に、じっと我慢して歩き続けねばならぬことです。

そして、2時間……、

「もうそろそろいいでしょう。」
Sakai さんの声が、まるで天使の歌声のように聞こえました。

川に降り立った我々は、汗を拭くのももどかしく、すぐに釣りを開始です。
さんざんにお預けを食った犬のように、まさにガツガツと。
――そんなに慌てる必要なんてまったくないのにね。

3人で交互に釣り上がります。なのに、すぐに順番が来てしまいます。
魚は、瀬の中のいたるところに着いているのです。

 

写真を撮っている間にも、魚が次々に運ばれて……。



それにしてもSakaiさん、正確無比のピンポイントキャストで、どんな小さなポイントも見逃しません。 次から次へと魚を引き出すその技は、まさに絶妙です。
そして圧巻は、反転流へのキャスト&メンディングです。

巻き返しのたるみをフライがどこまでもナチュラルに漂うのです。2周、3周、ゆっくりと、いつまでも…、 それはまるで、岩魚に、「さあ食べて」と言わんばかりに。――さすが、「長沢 巻夫」の異名を取るだけあります!



なーんて、水深のある大場所で、反転流を漂う Sakaiさんのフライに見とれていると、ゴボッ、見事に吸い込まれます。 大物の予感です。



ゆっくりと漂うブナ虫パラシュートの魅力に抗しきれなかった「尺岩魚」です。



澄み渡る夏空のもと、ひんやりと川の水で冷やしたビールがたまりません。



ビールの魅力に抗しきれなかった私と、ビールの 上でロッドを振り続ける Sakaiさん。

午後になっても、魚は相変わらず、いたるところから出てきます。
進むにつれ、サイズがアップしていくようです。 27〜8cmくらいでもよく走るので、ランディングするまで、「尺、来たかぁ〜」の期待に踊るのです。

そして、タイムリミットが近づく頃に、たどり着いた大場所。
深くゆったりとした流れ込みを覆うように大きな倒木が沈んでいます。そして、その流れの右にも左にも、 大きな反転流ができています。ここは絶対、いるでしょう…、ねっ。

やっぱりいました! 

3人それぞれに、28pクラスを何匹か釣った後でしたが、やっぱり出ました! 

本日2本目の「尺岩魚」もSakai さんのネットに!

 

続いて、Hiyamaさん、「泣き・尺岩魚」でしたが、素晴らしい魚体に大満足。



新しいロッド、Nagasawa#3の入魂もできましたね。



2匹並べて、うーん、素晴らしい!!



午後4時を回わる頃から、夕方に向けて魚たちの活性は大いに上がってきたようです。
「ようです」というのは、残念ながら、これからの「美味しい」時間、川をあとに、もう帰らねばなりません。

そうです、今度は、林道をひたすら2時間以上です。

楽しい思いには、代償がつき物です。でも、今回は、その代償を上回るほどの素晴らしい時間を過ごすことができました。



Sakai さんのハイペースに、たしかに足は悲鳴を上げていましたが、それでも、道すがら、FFM同士の尽きない話題に、 あれこれ楽しく2時間は過ぎました。

ふ〜っ、お疲れ様! そして本当にお世話になりました。ぜひまた、行きましょうね!

『2日目』へ。



コメントを書く


釣行記一覧へ戻る
森とさかなトップへ戻る